罪と罰
いよいよ関東地方の気温が少しばかり上がります。 そう雪を溶かしてくれるのだ。
天然の冷蔵庫と化した我が街を、元の姿に近づけてくれ。 局長です。
――― さて、いよいよ佳境へ向かいつつある第二回 「熊猫犬合宿」 レポート。

宴会の終盤、うっかりイスに座ったまま寝落ちしてしまった俺に対し、その気品に満ちた顔へ殴打や落書きを始める 「ミス熊猫犬日記」 2位と3位の二人。
結局、俺は最後まで目を覚ますことなく、敷かれた布団に身を沈めたのであった。

目を見開いたまま熟睡する俺を見て、少し反応に困っている真熊。
(実際は目を閉じている)

無理もない。
毛深い犬の世界では、まず有り得ないシチュエーションなのだから。

その横で、「問題行動のデパート」 の異名を欲しいがままにする、しかめっ面ポメラニアン “くり坊” がまどろんでいた。
掛け布団の色と同化している。

布団に目鼻が付いているみたいだ。
“ぬりかべ” や “一反木綿( いったんもめん)” を連想してしまう。
こちらには、我々のコテージに迷い込んでしまった野生動物が。

と思ったら、“サヨ” ちゃん宅の、ペットに帰化したタヌキの “ココ” だった。
ココは、サヨちゃんよりも彼氏の “犬(ケン)ちゃん” に懐いているらしく、常にその姿を目で追っている。

それを見て、いつも少し切なげな顔をしているサヨちゃん。
そして夜も更け、やがて陽が昇る。
夕べがあり、朝があった。 第二の日である。 ※ 映画 『天地創造』 より

この時点で、すでに俺の顔は、元の小ぎれいな紅顔に戻っていた。
夜が明ける少し前、尿意をもよおして目が覚めた俺は、洗面所の鏡を見て自分の醜態に気付いたのだ。
大慌てでハンドソープで洗い落とそうとするも、これがどうにも落ちない。

「まさか、掟破りの油性マジック?」 という懸念も浮かんだが、根気強く擦り続けていると、落書きが 「落ちる」 というより 「剥がれる」 感じで落ちていった。

「一体誰が! 許すまじ・・・」
と思ったが、すぐに誰の仕業かが分かった。
頬に 「くり坊♥LOVE」 と書いてあった。

他のメンバーは、まるで何事もなかったかのように、朝食のカップラーメンをすすっていた。
俺もこの後の復讐に備えて、とりあえず空腹を満たすことに。
シーフード味のビッグサイズをかっ込んだ。

すると、“チップ” は俺の残り香がたまらないのか、さっきまで俺が寝ていた枕に顔を埋めていた。
匂いフェチなのだろうか。
それとも、オスのくせに俺からにじみ出るフェロモンを受信してしまったのか。

真熊はというと、またも “チップ家” の反抗期の息子に寄り添っていた。
校舎のガラスを壊して回ったり、盗んだバイクで走り出したりすることを夢見る少年の多感な思いを、犬なりに感じ取っているのだろうか。
そして、お腹も満たされたところで、復讐のターゲットをロックオン。

しかし、ちょっと様子がヘンだ。
なんと、この日の朝から熱を出して倒れ込んでいるというのだ。
やはり神は見ていたのだ。
そう、バチが当たったのだ。
とはいえ、振り上げた拳をどこにぶつければいいのか分からなくなってしまった俺に―――

人の顔を殴打したり落書きしたりした数時間後に
高熱を出す。 そう、神はすべて見ていたのだ。

いつもアリガトウございます m(_ _)m
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【今日の一言】
ソチ五輪一色で、プロ野球のオープン戦のニュースがまったく入ってこない・・・・
| 真熊お出掛け | 02:23 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑
チップ家の反抗期の息子さん、足、どうなってんの??(≧▽≦)
| なお | 2014/02/25 07:48 | URL |