三毛猫物語②
昨日はいきなり寒くなって体を壊しちゃわないか心配な局長です。
では、今日も出囃子はそこそこに、本題に入ります。
――― ということで、昨日からのつづき。 我が家にやって来た三毛猫捕獲作戦レポート。
三毛猫に対して諸々の処置をお願いして、病院に預けて帰宅した俺は、予定通り16:00過ぎに迎えに行った。

三毛猫は、明らかに俺に対して怒っていた。
敵意むき出しだ。
それはさておき、血液検査の結果、猫エイズも白血病もなし。
但し、血圧がかなり低め。
さらには、脱水症状があるとの結果。
首の傷については、ただれた部分などを切り取ってYの字に縫合。

広範囲にわたった怪我だったが、なんとかキレイに処理ができそうだ。
そして、せっかく麻酔をかけたので、併せて避妊手術も行った。
昨日の記事の描き方で誤解を招いてしまったかもしれないが、この子も三毛猫の一般的な遺伝に従い女の子だ。
帰宅後は、まず昨夜の寝床に寝かせて、俺は次なる作業に。

今回、お腹も縫合手術をしたため、傷口を舐めることが予想される。
しかし、首に傷があるので、エリザベスカラー(パラボラアンテナみたいなやつ)を巻くことができない。
そこで、事前に新米獣医師 “餡ドーナツ” から習っておいた対処をすることに。

まず、100均で手ぬぐいと紐を買っておく。
手ぬぐいの一箇所をカットし、4箇所に切り込みを入れる。
その切り込み部分に三毛猫の手足を通し、布を体に巻いたら、その上部に穴を開けて紐を通して結ぶ。

そう、簡易的な洋服を着せるのだ。
こうすることで、三毛猫は首もお腹も、傷口を舐めることができなくなる。
なるほど、いいアイデアだ。
ここまで綴る分には、「局長さんって優しい♥」 という美談で終わっただろう。

しかし、俺はとんでもないミステイクを犯してしまった。
鎮静剤と麻酔をかけて首の傷の処置をした後、併せてお願いしていた避妊手術のためにお腹を開けたこの三毛猫に、想定外の事実が待ち受けていたのだ。
妊娠していた。
その数、5匹。
言い訳になってしまうが、まったくお腹も大きくなっているように見えなかったので、俺も獣医師も完全に想定外であった。

急ぎお腹に戻して出産させる・・・・という選択肢もあったのだが、実は妊娠中に使用できる麻酔薬というのは限られているらしく、今回はそれを使用していなかった。
つまり、妊娠中用でない通常の麻酔薬を投与しており、それが時間的に子供たちへも回っている。
その状態でお腹に戻しても、育つ可能性が低く、仮に出産できたとしても、その後の健康には危険が生じるらしい。
さらに、三毛猫自身の血圧が低いので、自然分娩は難しいとの診断もあり・・・・・
結局、そのまま堕胎させることとなった。

俺の安っぽい偽善の心で、安易に避妊手術などをお願いしてしまったことで、産まれてくるべき命を5つも奪ってしまった。
当初は、三毛猫は首に傷を追って、俺に助けを求めてきたのだと思っていた。
でも本当は、落ち着いて出産できる場所を探して、我が家の庭にたどり着いたのだと思う。
そんな三毛猫の大切な子供を、ろくに確認もせずに殺してしまった。

子供たちは、あと3週間ほどで産まれる状態だったらしい。
その亡骸は、母猫の子宮に納まったまま、近くの霊園で弔ってもらうことに。
望みもしない首の怪我の処置、望みもしない血液検査、そして最も望まない堕胎処置、最後に極めつけの避妊手術・・・・・
結果的には、幸せになろうとしていた三毛猫の体を切り刻んだだけだ。
俺は、この三毛猫と、産まれてくることができなくなってしまった子供たちに、何をしてやればいいのだろう。
重いお話になってしまったので、最後に真熊の写真を。

『その後のサザビー』 BBQ企画で、参加者の “Kayo” さんが撮ってくれた一枚。
動物との向き合い方をもう一度考え直さないといけないと思う―――

三毛猫はとても甘えん坊な性格らしく
俺のあぐらの上で仰向けになっている。

いつもアリガトウございます m(_ _)m
マジで励みになってます!
【今日の一言】
満開の桜とは正反対な俺の気持ちと、三毛猫の追った心の痛み・・・・
| 稚葉 | 07:27 | comments:50 | trackbacks:0 | TOP↑
子どもたちの分も、三毛猫ちゃんに、たくさんの幸せと、安全を、
どうぞ、よろしくお願いします。
ママの、幸せを、小さな天使たちが、見守ってくれていますよ☆
| ぽろ | 2013/03/26 07:41 | URL |