志熊の真実 [前編]
3連休も終わり、再び現実に引き戻された局長です。
「いい夫婦の日」 とか、「いい夫妻の日」 とか、まったく縁のない男の3連休でした。
――― さて、金曜日の夜に遠く愛知県から我が家へやってきた真熊の長男 「志熊」 。
なんら物怖じすることなく夜もぐっすり眠った翌日は、昼過ぎから再び車に乗せてある場所へと向かっていた。

相変わらず志熊が近寄るだけで露骨に嫌がる真熊。
父親としての自覚どころか、一匹の大人としてのフレンドリーさもゼロである。
連日の長距離運転となってしまったが、車の振動が心地よいのか、車中はほとんど熟睡して過ごす長男。
そして着いた場所は・・・・

“千葉の両親宅” 。
そう、親父が住む房総半島の片田舎だ。
実はここで重大なカミングアウトを―――

志熊は俺の手で育てるのではなく、当初から親父に託す予定であったのだ。
つまり、真熊と共に暮らすのではなく、この片田舎で親父と共にスローライフを送らせるつもりなのだ。
今後の真熊との絡みを期待いただいていた皆さまには申し訳ない展開だと思うが、これまでそれを発表していなかったのには理由がある。

それは、志熊のことを親父には一切伝えていなかったのだ。
親父は元々は熊猫犬地方に住んでいた。
しかし、田舎暮らしに憧れていたオカンの夢を叶える形で、定年と共にここへ移り住んだ。
にも関わらず、移住後たった6年でオカンが急死。
もはやこの地に住む理由はなくなったのだが、「女房が夢見て買った家だから」 と、その後もこの家で暮らすことを決めたのであった。

今では、地域の活動にも積極的に参加し、充実した毎日を送っているようだ。
別段、寂しい日々を送っているわけではない。
とはいえ、充実した地域の活動が終われば、誰もいないこの家に戻り、誰とも口を聞かずに、一人で食事の支度をして、家事をしながら過ごさなくてはならない。
「孤独」 でないといえば、絶対に嘘である。
そう考え、姉がこれまでかなり熱心に犬を飼うことを薦めた。
毎日、仔犬の成長を楽しみ、会話を楽しみ、一緒にお出掛けすることを楽しむ。
生活の充実度が違うと。
しかし、親父の答えはNOだった。

理由は、「最後まで面倒を見れない可能性が高いから」 。
確かに親父も来年には70歳を向かえる。
犬がそれなりに長生きした場合には、後半の面倒は厳しいものがあるかもしれない。
不用意に薦めても、その後その犬を引き取るのは我々になってくる。
そこで考えたのが、「真熊の子供」 である。

あれだけ溺愛している真熊の、直系の子であれば受け入れる気にもなるのではないか。
また、親父に何かあった場合、俺も大歓迎でその子を引き取れる。
元々、「いずれは真熊の遺伝子を残したい」 と考えていた俺は、これまで虚勢手術をさせずに、良縁を待っていた。
積極的にお相手を探すことはしなかったが、「ご縁があれば」 というスタンスでいた。
しかし、当の真熊の今年で5歳。
健康上も、虚勢手術すべきギリギリの年齢になってきた。

そこへ、今回のご縁が舞い込んできた。
「まさにこのタイミングだ!」 と俺は計画を進めたのだった。
では、なぜ今日の日まで極秘裏に進めていたのか・・・・・

それは、事前に話せば親父は必ず断ることが分かっていたから。
俺のこういった思いを説明したところで、「超」 が付くほどの慎重派の親父は、絶対にあれこれ理由を見つけては断る。
そこで、いきなり真熊の子供を連れて行き、その子を抱っこした上で俺の考えを聞いてもらう。
かなり強引だが、この計画に賭けてみたのだ。
「志熊」 の養子入り編・つづく
実は生まれながらに重要な使命を担っていた志熊と、何も知らない親父に―――

当然、本当ならこの手で志熊を
育てたいのだ、俺も・・・・

いつもアリガトウございます m(_ _)m
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【今日の一言】
昨日の記事に “しぐママ” さんからコメントをいただきましたね。
そうなんです、パピヨンの “シグマ” 君と同じ名前になるんです。
初めてお会いした2010年のサザオフで 「志熊構想」 をお話ししたんですが、覚えていてくれてたんですね。
というわけで、来年のサザオフでは、“真熊・シグマ・志熊” の3ショット撮影を敢行しましょう!
| 真熊の子供 | 08:05 | comments:49 | trackbacks:0 | TOP↑