千葉へ・・・
昨日、親父と二人で千葉の両親宅へ連れて帰った。

最初は、親父が一人で車で連れ帰ると言っていたのだが、
骨壷を助手席に乗せて運転してる車なんか生まれてこのかた見たことないし、
さすがにそれはデンジャラーなニオイがするので、俺が骨壷を持ってお供することにした。

骨壷を抱きかかえたいのだが、俺と骨壷の間に割って入ってくる黒い生き物が・・・・
ちなみに、両親宅は千葉県外房の片田舎にある。
車で片道3時間弱。
その3時間、助手席で延々 『鳥羽一郎ベスト』 を聴かされた・・・・
覚えたくもなかったが、おかげで 「カサブランカ・グッバイ」 という曲が頭から離れなくなった。。。

18時前に到着。
親父はさっそく飾り祭壇を組み立てる。
真熊も見守るが、そこには例のハイテンションな二人(一人と一匹)の姿はなかった。

俺はここに住んだことはない。
親父とオカンが二人で移り住んだ家だ。
親父が大工仕事で作った便利道具と、
オカンの趣味の下手な陶芸品と絵手紙が随所に飾られているのだが、
それ以上に、孫の写真が目立つ場所に配置されている。

これら以外にも、「孫」 と書かれたアルバムもあり、本当に溺愛していたのが分かる。
(ちなみに俺の写真など一枚も置かれていない・・・)

そして、床の間に出来上がったオカンの祭壇。
家のあちらこちらにオカンの面影を感じるのに、そこにオカンはいない。
俺は長らく両親とは別々に暮らしているので、俺の家では感じられなかったのだが、
この家に来ると、オカンがもういないということが否が応でも強く感じられる。
俺の家の大掃除を手伝うためだけに来たオカン。
25日(金)の夜に来て、土日で大掃除を済ませて、
28日の月曜日には千葉に帰るとお隣さんにも伝えていたらしい。
本当に二日間家を空けるだけのつもりだったろう。
家の中には洗濯物も掛かっていて、生々しい生活感が、そのまま残っていた。

親父は――
あの日、オカンと二人で俺の家に向かい、
その後まさかオカンを骨壷に納めて、一人で帰ってくるなんて夢にも思わなかっただろう。
こんな寂しそうな親父の背中を見たことは、生まれてこのかた一度もない。。。
| 非日常 | 23:58 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑